窓から広がるのは、一面緑の田園風景。 片道2時間半の道のり。 過去を思い耽るのと、これからを思い羨むために はたしてこの時間は短いのか、長いのか。 両手で握っていた携帯電話を開く。 何回も何回も読み返したメールを、また。 最後にもう一度だけ。 そう決めて、ようやく携帯の電源を落とす。 暗くなった画面に写るのは、少し弱気な自分の顔。 何を不安がってる。 これから新しい生活が始まるじゃないか。 頑張るって決めたでしょ、私。 まだ見ぬ世界への一歩はいつだって不安で、泣きたくなる。 けれども、進まねば見えぬ世界があるのも知っている。 さあ、歩き出そう。 私が進む道は、揺らがない。 だって、私が決めた道だから。 (2008.03.21/春の旅立ちへのエールも込めて、) |